みちのくの小京都とも呼ばれ、現在も藩政時代の街並みを残す町「角館」にあるホームステイ風雅のオーナー、三浦栄子さんはとても気さくで話しやすい方だ。私たちが訪問した時も明るい声と笑顔で話しかけてくれた。お客さんが質問したり話しかけたりすれば、談笑したり、丁寧にいろいろな情報を教えてくれる。そのため、角館を深く知りたい方は栄子さんに積極的に質問してみよう。多くの観光客は武家屋敷と桜並木の河川敷を見て帰ってしまうが、実際の角館の町はもっと広い。詳しい町の歴史に加え、長年角館で暮らしてきた栄子さんだからこそ知っているおすすめのスポットも教えてくれるだろう。
武家屋敷だけでない角館の魅力を丁寧に説明する栄子さん。
ホームステイ風雅には三浦栄子さん手作りの角館街歩きマップと、サイクリングマップがある。街歩きマップには武家屋敷周辺の観光情報にとどまらず、観光で見落としがちな場所についての情報も詳しく書かれている。ホームステイ風雅はJR角館駅から徒歩15分、武家屋敷から徒歩12分と好アクセス。街歩きするにはうってつけの場所である。街歩きマップには武家屋敷の入場料やお店の開店時間など、必要な情報がそろっている。栄子さんの描いた、かわいいイラスト付きのマップで角館を回ってみてはいかがだろうか。また、サイクリングマップにはホームステイ風雅から自転車で行くことのできる約10㎞圏内のおすすめスポットが載っている。武家屋敷や桜だけでない角館の魅力を発見できること間違いなしである。ホームステイ風雅には無料で貸し出している自転車が7台そろっており、隣町まで少し足を伸ばすことも可能である。角館街歩きマップとサイクリングマップはともに日本語と英語の両方で書かれているので、外国からのお客さんの角館観光にも役立つに違いない。
栄子さんオリジナルの角館案内マップ。これ一枚で角館散策はばっちりだ。
ホームステイ風雅のリビング。去年の11月に営業許可を取ったばかりだ。
2段ベッドが2対ある寝室。
また、栄子さんはホームステイだけでなく、レストランも経営している。ホームステイ風雅に併設しているのですぐに行くことができ、ランチには最適である。店内は洋風な内装で、暖かい色のライトに照らされており、レトロでリラックスできる雰囲気が漂っていた。
カウンター席、テーブル席も揃っている。
ワインの他にもパスタや自家製ドレッシング、ポストカードなどの小物類もあって華やかだ。
イタリアンのメニューが中心であるが、ラーメンなどのメニューもある。おすすめは栄子さん自身の手で作った生ハムや生パスタだ。生ハムは肉のうまみが強く、噛めば噛むほどうまみが溢れてきて飲み込むのがもったいなくなった。また、自家製の少し幅広な生パスタはもちもちの触感でソースに良く絡み、食べる手が止まらなくなるほどだ。本場イタリアで料理修行をしてきた旦那さんの技術がしっかりと受け継がれていると感じた。ほかにも、希望すればレストランで手作りピザの体験も可能だ。家族や友達同士で自分だけのピザを作ってみてはいかがだろうか。
自家製の生ハムサラダ。ドレッシングも自家製だ。
自家製の麺のもちもち食感がとても癖になる一品。
お客さんが外国人でも日本人でも関係なく、誰に対しても人当たりが良い素敵な方だ。
ホームステイ風雅は素泊まりが基本である。なぜならお昼は栄子さんのレストラン、夜は角館の街にある飲食店を利用することができるからだ。その他にも日中に角館の街を街歩きマップとともに散策して、疲れた体をホームステイ風雅から徒歩5分の「かくのだて温泉」で癒すこともできる。「角館」という街全体の雰囲気をどっぷりと堪能したい人にとって、ホームステイ風雅はまさに最高の場所だ。
コラム:岡田真一、稲川拓実 (国際教養大学)
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